香港ではこんなことが行われているそうです。国家という制度を改めて考えてしまいます。
18年04月06日朝日新聞朝刊
香港、1人5万円「バラマキ」 低所得者向け、対象280万人
香港政府がまた大盤振る舞い――。「超健全財政」の香港政府が、不動産を持たない18歳以上の市民らに最大で現金4千香港ドル(約5万5千円)を渡す。2011年度の6千香港ドルに次ぐ「バラマキ」で、市民の間では「人気が高い日本旅行に行こう」などと、使い道に話題が集まっている。
香港政府が3月下旬、「思いやり共有計画」と名付けて発表した。給付対象は人口の約38%にあたる約280万人。香港では中国からの投資で不動産価格が高騰し、貧富の格差も広がっている。そんななか18年度の予算案が「低所得者向けの配慮が足りない」と不評で、立法会(議会)から改善を求める声が上がっていた。
香港政府の「貯金」にあたる準備金は1・1兆香港ドル(約15兆円)もある。今回の現金給付には約110億香港ドルかかるが準備金の約1%に過ぎず、財政への心配はない。
香港政府の財政が超健全なのは、公有地の売却益や好調な法人税収などが積み重なってきたため。(香港=益満雄一郎)