専門職大学制度は設立当初から疑問が。申請校の多くが不合格だったし、基盤が弱い。これから若者が減り、普通の大学も大変なのに。
毎日地方版
仙台市の学校法人「赤門学院」が、飯豊町萩生に「電動モビリティシステム専門職大学」(4年制)を開設することについて、同町議会は12日、学院の国分活妙理事長から、開学を1年延期して2023年4月に変更した経過について説明を求めた。国分理事長は「財政計画に関し、文部科学省の理解が得られず、28年に1学年の定員を40人から80人に増やして運営を安定化させる計画に直し、10月に再申請したい」と明らかにした。
町から3億5000万円の補助を受けて認可前の20年12月に校舎を完成させたことについて、「当初予定していた今年4月の開学を目指すには、昨年12月までに完成させる必要があった」と理解を求めた。さらに「町内に学生の宿舎として、下宿か空き家がないか、食堂を経営する町民がいないかなど、最初から町に相談してきた」と強調。設置基準の校地面積が足りないので、23年には実習棟を増設するという。
国分理事長は、18年度に山形大学を通じて「飯豊町に大学を一緒に開設しないか」との誘致があって決心したとし、「過去にない大事業。町に根を下ろす覚悟で開学まで頑張りたい」と述べた。【佐藤良一】