「一億層中流の復活を阻む消費税」というタイトルの論考なので、取り上げてみました。この方の主張だと、たぶん、消費税は逆進性があるので、これを下げて、他の税制を活用すべきだ、ということなのだろうと推測します。一億層中流社会を目指す私たち民間税調もこの消費税を基幹税に据えるべきか迷いながら議論を進めています。シンポジウムでは、消費税を基幹税とせざるを得ないこと、現状からすると税率を引き上げなかった場合のリスクの方が大きいこと、逆進性問題は給付付き税額控除もしくは歳出構造の応能化・可視化で対応するしかないこと、等を主張してきました。国境問題の解決、もしくは国籍課税への移行ができない現状では、所得課税の応能化だけでは日本の窮状を救えそうもない、と考えているからですが、悩ましいですな~。