実質的に国民の税負担がない国として有名だったサウジの現状について、吉村和就「“脱石油”目指す 世界が狙う100兆円水市場」(エコノミスト2017.09.12号=第95巻 第35号 通巻4516号、78頁)が次のような紹介をしています。
これまでサウジは豊富なオイルマネーを背景に国民生活を丸抱えしてきた。サウジのほかアラブ首長国連邦など6カ国で構成する湾岸協力会議(GCC)諸国では、基本的に個人の所得税はなく、いくら家族が多くても教育費や医療費は無料、ガソリン代、水道や電気代なども多額の政府補助金によりきわめて低く抑えられてきた(2015年時点でガソリン1リットル当たり18円、水道1立方メートル当たり3円など)。サウジの若者のおよそ3~4割は職についていないと言われているが、それは職がなくとも生活ができるからだ。
 だが、いまや国民の生活を丸抱えできるような体制は崩壊寸前にある。サウジは国家財政収入の8割以上を原油および石油関連製品の輸出に頼っていたが、米国のシェールガス・オイルなどの台頭で原油価格が下落。その結果国家財政は3年連続で赤字に陥っている。17年は6兆円の財政赤字となる見込みである。
 若者の3,4割が職に就いていない、というのがすごいですね。